発育ゼロ点と有効積算温度定数の推定に、池本, 高井, 2001、Ikemoto & Takai, 2000の方法が最近用いられている(Zhangほか,2019)。池本, 高井, 2001の内容を簡単に紹介する。
気温 T度、発育ゼロ点t度と発育期間D日、有効積算温度定数kとすると、
D(T-t)=kの関係が成り立っており、
これまでこの式を変形した
1/D=-t/k+(1/k)*T
に回帰分析を適用してtとkを求められてきた。
しかし、この方法だと低温部分のデータ点は軽視または無視されるという欠点がある。
そこで、(DT)=k+tDという式と不偏長軸法を用いることで、この問題を解決した。
ただ、有効積算温度法則が成り立つのは適温領域内に限られ、これよりも低温または高温だと大きく式からずれる(下図の三角点)ので回帰分析からは省く必要がある。
ちなみに不偏長軸法(Reduced Major Axis、RMA法)についてはちょっと面倒くさいので詳しくは論文見てね。また、SMA (Standardised Major Axis) あるいはGM (Geometric Mean) とも呼ばれるそうです。
実際に使うにはここのホームページが参考になりそう。